2015年6月1日月曜日

祝 杏雲堂病院 創立133年

みなさん こんにちは!
いかがお過ごしですか?

1882年(明治15年)の今日、杏雲堂病院は佐々木東洋先生によって、創立されました。

1882年はロベルト・コッホ博士が結核菌を発見した年です。またサグラダファミリア教会の建設が始まった年でもあります。

 時代の変遷とともに、求められる医療は変わっていきます。病院も期待に応えられるように、常に変化しなければなりません。

 環境の変化に柔軟に対応したものだけが生き残れます。これは生物界の掟。

 これからも皆さんのお役に立てるよう努力します。結果として、いつまでも御茶ノ水に杏雲堂病院が存続すれば嬉しいですね。


2015年5月20日水曜日

肝炎医療費助成

みなさん、こんにちは。
いかがお過ごしですか?

今日は、ソフォスブビル(ソバルディ)の医療費助成のお話です。

5月18日、厚生労働省がC型肝炎治療の切り札、ソフォスブビル(ソバルディ)を、肝炎医療費助成の対象に加えることを決めたそうです。



 患者さんの自己負担を月2万円以下に抑える画期的な制度です。世帯の市町村民税額が年23.5万円未満なら月1万円、23.5万円以上なら月2万円だそうです(上図をご参照ください)。治療期間は、わずかに3カ月ですので、500万円以上の治療が約6万円の自己負担で可能となるシステムです。

肝炎の医療費助成として、平成27年度国の予算は86億円だそうです。
国と地方の負担が1対1なので、平成27年度の総事業費は172億円となります。

2015年5月13日水曜日

夢の新薬 ソフォスブビル(商品名 ソバルディ) が保険適応承認 

みなさん こんにちは!
いかがお過ごしですか?
C型慢性肝炎に対するの新薬 " ソフォスブビル " (商品名 ソバルディ) ですが、中央社会保険医療協議会が保険適用を承認しました。まずジェノタイプ 2 型の患者さんに対して、5月20日から本邦でも使えるようになるそうです。

承認に先立ち日本で行われた臨床試験(試験 GS-US-334-0118)を紹介しますね。
C型肝炎ウイルスは大きく分けて1型と2型があります。この試験は、2型の患者さんを対象に行われました。
ソフォスブビルとリバビリンの併用療法(どちらも飲み薬)を、12週間(わずか3か月)飲むだけです。治療終了後、12週間にわたってウイルス消えている ("SVR12"といいます) と、C 型肝炎ウイルス感染が治ったと判断されます。
この試験には、140人が参加して135人の患者さんが、SVR12を達成しました。つまり、96.4% (135/140) の患者さんが治ったという驚くべき結果でした。副作用も許容範囲でした。

なんでこんなに治るんでしょう?
C型肝炎ウイルスは、”遺伝子(設計図)” とそれを包む ”殻” で出来ています。

夢の新薬 ソフォスブビルは、画期的なお薬で、遺伝子に直接作用して、遺伝子を千切ってしまうんです。設計図を壊されるんでウイルスはひとたまりもありませんね。

「ソバルディ」の画像検索結果

 注目された薬価は、1錠(1日分)で61799円(米国では1000ドル約120000円)に決まったそうです。12週間の薬剤費は、ソフォスブビル(商品名 ソバルディ)だけで、520万円。これにリバビリン(商品名コぺガス)が約11から18万円(体重によります)。しめて総額540万円ぐらいかかります。勿論、保険適応になりますので、自己負担はその一部(保険によって違います)です。近日行われる厚生労働省の会議で助成が認められれば、さらに個人負担は減ると思われます。

1型の患者さんも安心してください。
早ければ今夏にも保険適用される見通しだそうです。

2015年2月6日金曜日

最後は神頼み

みなさん、こんにちは!
いかがお過ごしですか?


 現在、四つの大学(帝京、東京、香川、山梨(勤続年数順))で非常勤講師を務めています。医学部を卒業して、医師になるためには、医師国家試験というハードルがあります。

 医学部六年生(最終学年)にもなると、さすがに医師国家試験を意識せざるを得ません。

僕は、学生の頃、医師国家試験対策委員であったので、その経験を生かし、学生の講義(国試対策バージョン)を行っています。


 明日から3日間、医師国家試験が行われます。3日間で500問。自分との闘いです。

① 落ち着くこと。
② 自分がやってきたことを信じること。
③ 良く寝て、体調を整えること。

 大丈夫! それなりに準備したんだから。

最後は神頼みです。

 皆の代わりに天神様にお願いしてきました。



湯島天神 です。


みんな合格するよう祈願してきましたよ!


みんなの合格を予感させるように、梅の花が早くもちらほら
咲いていました。

 何かどうか言って、医者は体力勝負です。

この3日間に六年間の総力をぶつけてください。応援しています。

2015年1月1日木曜日

あけましておめでとうございます

みなさん、こんにちは。
いかがお過ごしですか?

平成27年 西暦2015年 の幕開けです。

皆様にとって、素晴らしい1年になりますよう祈願いたします。

八ヶ岳南麓(山梨県北西部)にある実家から見た初日の出です。

薄らと雪化粧するほど寒い朝ですが、暖かい日差しが新年を届けてくれました。



今日は、山里に伝わる風習を紹介したいと思います。

元日の早朝、集落(実家の辺りでは部落と呼んでいます)の氏神さまに、皆でお参りします。

家のすぐ裏に諏訪神社があります。諏訪信仰を中心とする神道が部落の信仰です。


午前8時に部落の人たちが集まってきます。社こそ建て直して新しいですが、周囲の石像がいにしえの姿をとどめています。


賀詞交換を行ってから、二礼二拍手一礼で、皆で氏神さまにお祈りします。


お祈りの後は、乾杯です。山里ですから魚は御馳走です。海に囲まれた世間では、「鰯の頭も信心

から」と、鰯の頭のようにとるにたらないようなものでも、信じる気持ちがあれば尊いものに見えると

いう意味で使われているようですが、この辺りは山里ですから魚は御馳走です。昔でも手に入った

煮干しを肴にして、お神酒を頂きます。

その後、”万歳三唱” して閉会です。


その後、部落の共同墓地に移動して、ご先祖様のお墓参りをして解散です。

以前に、撮ってあった部落の墓地の様子です。


厳しい自然の中で暮らしてきた人々の互助精神と信仰が、今の時代にも受け継がれています。

現代が失いかけている、重要な風習だと思いました。